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晶山嵐が管理しているサイト。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 晶山嵐(しょうやまらん)、イーストプレス出版社から小説を発行してます。     小説の挿絵を自分で作りたくて、2013年に3Dを本格的に始め、服や髪の毛、内装など作成。 そのメイキングのために、Create3D  サイトを作成。 こちらは『天川和香』のペンネームで活動しています。     匿名での質問も受け付けています。お気軽に! 質問には『晶山嵐』の名前を入れてください。 『みんなあて』の質問はスルーします。     ★★★★★★★★★★★★★★★★★  

【小説を書く】情景描写と感情描写について。

小説の書き方について、askで質問をいただきました。

こんにちは。ブログの「#字書きさんに5つの質問」についてご質問させてください。この記事は、小説を書く上で非常に参考になります。『漫画を小説化したように描く。キャラのアップを描いたらロングを描くように、感情を書いたら情景を書く。情景を書いたら感情を書く』この情景と感情、具体的にはどのような描写と考えたらよいのでしょうか? 文字通り「雨が降っていた〜。こんなことは許せない。Aは手に持っている新聞に怒りをぶつけた」みたいに思ってよかったでしょうか。 | ask.fm/ran_syouyama

 

 

JUGEMテーマ:小説を書くために

↓こちらの記事に関しての質問です。

#字書きさんに5つの質問 私のまとめ。 | BL作家 晶山嵐の日記

 

文字通り、↓全身を描いたら細部(感情)を描く。

20150417_00Create3D068420150417_00Create3D0685

細部だけでは話が見えないからまた全身を描く。

どういう体勢か説明したら、細部を描く。

ということだと思って書いています。

 

 

私のの小説での実例(笑)↓

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(このブログの仕様で『一字下げ』が面倒くさいです。

 本の小説は冒頭は位置字下げしていますが、ここではベタウチになっています。ご了承下さい)


「お袋を……返せ……よ……」
仁輝が動いたので、勝輝は慌てて電話から離れた。勝輝は包丁を、仁輝は自分のサバイバルナイフを持ったままだ。先程包丁をナイフで折られてしまって、台所に包丁を取りに来た。その間も、後ろから斬られまくった。
話し合い、なんて、どこにも無かった。
自分もしようとは思っていなかった。
そして、仁輝も……突然襲ってきて卑怯だ、とは、言わなかった。即座にナイフに飛びついて勝輝に向かってきたのだ。
戦いとはこういうものなのだ、と勝輝は思った。
すでに襲ってきた敵に、理屈など通じない。ただ、逃げきるか、殺すか。
逃げ続けるのは、勝輝は、イヤ、だった。
だから、仁輝を殺したかった。
「今日からここが勝輝坊ちゃんの家ですよ」
そう言って、讃岐はこの家に勝輝を連れてきた。信州の家は売り払われて、更地にされたらしい。万が一にも勝輝が帰る事が無いように、との事だった。それなのに、この一年讃岐の家で起居していた。
讃岐の家も大きく、空き部屋もあって快適に過ごせたが、違うのだ。
他人の家なのだ。
勝輝には、あの家、しかないのだ。信州の家を潰されたのならば、勝輝の家、は忍の家しかないのだ。
あの、仁輝が巣くっている、家。そこしか、無いのだから。
俺の家に俺が安心して住むには、あいつを殺さなければいけない。追い出すのでは駄目だ。帰ってくる。殺さなければ、いけないのだ。それしか、勝輝は考えられなかった。この一年で強くなった。
もう、負けない。
三歳の歳の差や、仁輝の方が武道の経験が長い、それらは慮外だった。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

↑この文章を情景(青)と感情(赤)に分けます。

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「お袋を……返せ……よ……」
仁輝が動いたので、勝輝は慌てて電話から離れた。勝輝は包丁を、仁輝は自分のサバイバルナイフを持ったままだ。先程包丁をナイフで折られてしまって、台所に包丁を取りに来た。その間も、後ろから斬られまくった。
話し合い、なんて、どこにも無かった。
自分もしようとは思っていなかった。
そして、仁輝も……突然襲ってきて卑怯だ、とは、言わなかった。即座にナイフに飛びついて勝輝に向かってきたのだ。
戦いとはこういうものなのだ、と勝輝は思った。
すでに襲ってきた敵に、理屈など通じない。ただ、逃げきるか、殺すか。
逃げ続けるのは、勝輝は、イヤ、だった。
だから、仁輝を殺したかった。

「今日からここが勝輝坊ちゃんの家ですよ」
そう言って、讃岐はこの家に勝輝を連れてきた。信州の家は売り払われて、更地にされたらしい。万が一にも勝輝が帰る事が無いように、との事だった。それなのに、この一年讃岐の家で起居していた。
讃岐の家も大きく、空き部屋もあって快適に過ごせたが、違うのだ。
他人の家なのだ。
勝輝には、あの家、しかないのだ。信州の家を潰されたのならば、勝輝の家、は忍の家しかないのだ。
あの、仁輝が巣くっている、家。そこしか、無いのだから。
俺の家に俺が安心して住むには、あいつを殺さなければいけない。追い出すのでは駄目だ。帰ってくる。殺さなければ、いけないのだ。それしか、勝輝は考えられなかった。この一年で強くなった。
もう、負けない。
三歳の歳の差や、仁輝の方が武道の経験が長い、それらは慮外だった。

有・罪・判・決 2 - 晶山嵐 同人サークル情報サイト 『GIREN-1』より。

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↑多分、これぐらいが私の小説にとっては、情景と感情がいい配置なんだと思います。

 

 

↓この長さで、全部『情景』。春秋戦国時代がモデルのオリジナルです。

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高台に在る羅季城は、黒く煙るように山際にそびえている。

 

雨が、降っていた。
死体が片づけられた山肌の、血を洗い流すかのようにあたりは黄龍の濁流で満ちていた。
いつも、この季節は長く豪雨になるこの地方。雪解けと大潮も重なり、海から海水が大逆流して近隣を呑み込んでいく。それをこの地方では『黄龍の遡り』、略して『黄龍』と呼ぶ。
大陸全体で『黄龍』と言えばこの詐為河のことだ。だが、この地方では詐為河はたんに『大河』や『祖河』と呼ばれる。
橋 が掛けられるぐらいの流れは『川』、灌漑して作った流れは『水』と呼ぶのが一般的だ。覇魔流にも、詐為河とは別に小川が流れており、そこから灌漑用水を引 いている。それぞれ、紫川(しせん)と北水(ほくすい)と呼ばれていた。羅季は帝川と二川があるので、大きな灌漑用水は無い。帝川は、曜嶺皇家が羅季に逃 げてきたときに、最後に超えた川、という意味だ。
西鹿毛山脈から南に流れる詐為河。それが覇魔流、羅季、貴信を大陸から分断している。
ここで何が合っても、大陸に知れ渡るのは遅い。
この大陸の外を囲んでいる海には、獰猛で巨大な生物が住んでいて、漁に出るのも一苦労。海獣や海怪と呼ばれる、その海の怪物は、津波と共に浜に現れ、暴れて海岸線の形を変える。それが去ったと思ったら、少し小型の怪物が現れてまた津波を起こしながら暴れる。
海に船を浮かべようものなら、船ごと呑み込まれる。
海の幸など望むべくもない不毛の水辺だ。住人が生きていくぐらいの魚はとれるけれど、とてもではないが裕福とは言えない。
海岸線、それも開けた砂浜を多く抱えれば抱えるほど、海からの被害が大きく、生き延びることは困難だった。入り組んだ小さな湾や、少し高い崖などで海と接していると被害が少ない。
その海からの被害が、海浜国でないのに訪れるのがこの黄龍の時期だ。海水が貴信の川辺まで逆流してくる。その時に、たまに海獣も上がってきて大騒動になる。
今がその状態だ。
覇魔流や貴信は、いつもより多い逆流と海獣に襲われ、民人が城に非難して一口状態となっていた。そこを紅渦軍が襲ったのだ。
民達が押し寄せる中、兵士が城門に出るだけでも一苦労なのに、民人が狂乱し、軍がなんの連携もとれないまま城門が破壊され、陥ちた。
覇魔流はもともと、キラ・シが王族を滅ぼしたので、車李が管理していた。
この半島は、南に覇魔流、中に羅季、大陸との入り口である北に貴信が陣取っている。
紅渦軍は先に羅季を抑えて覇魔流に向かったため、街道は完全に抑えられていて、覇魔流からの伝令は羅季を抜けることができなかった。
もともと、貴信も覇魔流も車李の属国で、車李は半島北側の橋の近くに砦を建てて監視していた。そこは砦町として繁栄を誇っている。
半島に入るのも出るのも、この砦の目をかいくぐることはできない。だからこそ、車李は覇魔流と貴信に大きな兵を置いてはいなかった。
それが祟って、紅渦軍に簡単に撃滅されたのだ。覇魔流の守備兵を抑えた侍衣牙たち雷軍はそのまま貴信に向かい、貴信を陥とした。
紅渦軍が羅季城を急襲したのは一昨日だというのに、二日後には覇魔流と貴信が陥ちたのだ。どちらの城も、城門が破壊され尽くしている。城内は黄龍の黄色い水すら真紅に変えて沈み、阿鼻叫喚の地獄絵図だった。
そこまで来ても、紅渦軍が半島を急襲したことは、大陸には伝わらない。
なぜなら、ヘレムから詐為河を渡河できると、誰一人想像しなかったからだ。紅渦軍はそれをして、最短で羅季城を制圧し、曜嶺皇家嫡子沙射を手中にした。
誰も知らない間に、半島は紅渦軍に陥ちた。
それを、紅渦軍以外に最初に知ったのは、ほかならぬ、羅季城に幽閉されている曜嶺皇家嫡子沙射皇子だった。

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↑実際に本になったものですけど、これ、飽きますよね?(笑)

あー、ハイハイって読みとばしちゃう。

 

オリジナルの、しかも時代物だと、どうしてもこういうのを『説明しないといけない』と思って

冒頭からこんなこと書いちゃいますよね。

実際、私もこれを書いたわけです。

 

読むかたの好き好きもあるとは思うんですけどね。

今読み返すとちょっと重たいかな、と思います。

 

で、その続き↓

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「夕羅大上将! 覇魔流と貴信、陥落しました!」
侍衣牙将軍の覇気ある声を、沙射は紅い腕の中で聞いていた。
赤く長い髪が沙射の顔に降ってくる。黒い紗で目元を隠しているので鼻から上は見えないが、沙射に一度も触れることの無いその口元が、いつも沙射を蔑んで笑っているように、沙射は思った。

エロ描写なのでカット。

 

地獄の、時間。
ただ痛いだけならいいのに……
ただ苦しいだけならいいのに……

「ご苦労っ! 休めっ。今後のことは追って沙汰するっ!」

エロ描写なのでカット。

 

ふん、と紅い顔が嘲笑う。
沙射の細い腰は、指の後がどすぐろく、いくつもの内出血の跡となっていた。

 

エロ描写なのでカット。

 

いつも、こう。
羅季城が紅渦軍に制圧されてから、こう、だ。
戦には侍衣牙将軍が行っているために、夕羅は日がな一日羅季城にいて報告を受けているだけだった。

 

エロ描写なのでカット。

 


今日も。
沙射は即位式が済んだとは言っても、誰の前に出されるわけでも無かった。
念願だったあの玉座には、座れたけれど、誰かが「立太子式〜」と言って拍手がされ、「即位式〜」と言って拍手がされただけだ。
まだ残党がいるからという理由で、即位式には紅渦軍主要人物しか列席していない。
夕羅、京守、威衣牙、侍衣牙、呼び上げの者。この五人だけ。
ただ、即位式の日の最後。綺麗な夕日の中で、沙射は城壁の突端まで連れ出された。
真紅のただの絹を肩から掛け、首から、腕ほどの幅のある黄金の帯を垂らす。遠目から見れば、黄金の縁取りのある豪華な外套に見えただろう。真正面からさす夕日もそれを助長したはずだ。絹冠も、金色の帯で飾りつけがされた真紅のものをかぶっていた。
最初は中庭の広間。そのあと、城壁の突端で、下っぱ兵士や町の者たちに手を振る。
兵士でも二千人。町のものは逃げていたのでそんなに数がいなかった。
だから、地を響もすほどではない。けれど、だからこそ、その動揺は沙射にも伝わる。
沙射が現れた瞬間、みな、しばし見上げた首のままポカン、と口を開けていた。
「手を触れ」
隣に立っている夕羅に、掠れた声で命令され、沙射がその小さな白い手を振った。
ハッとしたように兵士たちはざわめき、誰も号令を掛けていないのに、全員が一瞬でひれ伏したのだ。そして、地面に一番近いところから沙射を見上げる。
みな、泣いていた。
口は笑っていた。
突然みなが動いたことで沙射は内心、腰が抜けそうなほど驚いていたが、落ち着くとみなの様子が落ち着いていることに気付いて息をつく。
沙 射が城壁の上を将軍や夕羅と歩いていくと、寸ぷん違わず沙射に正対するように向きを変えながら、ひれ伏していた。城の外でも似たざわめきが起こる。沙射が 城壁を帰ってくると、城壁の外では、それに合わせて行けるところまで全員が沙射を追い駆けていざり寄った。沙射が見えなくなって初めて、鬨の声が上がる。 城の内側でも、また沙射に正対して全員がひれ伏したまま向きを変え、沙射が下がって夕羅が右手を上げると、全員が立ち上がって、吠えた。
沙射はその声に驚いて振り返る。怒鳴られているかのように感じたからだ。
だが良く聞いて見ると、みな同じ言葉を合唱していた。
沙射皇帝陛下万歳!
夕羅大上将万歳!
城内のその声に促されて、場外でもその大合唱が起こった。
それが聞き取れて、沙射はとたんに肩の力を落とす。
ああ、民はわたくしを歓迎してくれているのですね……
そのことに、沙射は安堵したのだ。
沙射の侍従だと言われた子規という子供も、湯浴みをした沙射を見ると、愕然として手が震えていた。最初の時は暗がりだったので沙射の金髪が見えていなかったらしい。
沙射の髪を梳るときに、うわーうわー……とずっと感嘆していた。髪に櫛がつっかかるたびに、ヒッと悲鳴を上げて土下座して謝られる。そんなことはしなくて良い、と声を掛けてもヒッ! ありがとうと言ってもヒッ! と、話にならなかった。
人間には見えていないのだろう、と沙射は思っていたので、兵士たちの前に出るのが怖かったのだ。けれど、歓迎されたのはわかって、涙が出そうになる。
生きていて良かった。
真実、そう思った。
もう、この大陸には皇帝など必要ないのかと思っていた。
沙射が生まれたその日、もしかすると、ガリ・アが現れなくても覇魔流達軍勢は皇家を殺すことなど出来なかったのではないだろうか。そう、沙射は思った。
麻美に聞けば、沙射の父である納射も見事な金髪碧眼だったらしい。
意味も分からずに『陛下』と呼んでいた子規が、沙射の姿を見て震えて居たように、覇魔流の者たちも皇家を前にして動けなくなったのではないだろうか。

赤狼に煽られし烈火の如く - 晶山嵐 同人サークル情報サイト 『GIREN-1』より。

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赤い部分がかろうじて感情と言えないことも無いですが

第三者目線なので、情景だと思います。

確実に感情なのは青い部分。

 

つまりは、青い部分以外は全部『情景』なんですよね。

この長さで情景が続くと、読むの苦痛じゃないです?

   

 

ちょっと長いですが、この例↓春秋戦国時代がモデルのオリジナルです。

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ル・アが一二歳の時、辛巳は三九歳だった。
痩せぎすで背の高い色白の男だ。
ル・アは、なんでも知っている辛巳が大好きで、彼が陣に来るたびに色々なことを聞き続けた。
キラ・シが王都を制圧したとき、辛巳はル・アに言った。
「あなたがたは何をするつもななのですか?」
と。
「ラスタートをご存じですよね?」
「ああ、北を横断したときに見た。馬に乗った者たちだ。強そうだった。戦にならずに済んで良かった」
ル・アは草原の騎馬民族を思い出す。
何 を話し合った訳でも無かった。ただ、専恣からマリサスに抜けるときにラスタートを少し横切ったのだ。車李王雅音帑から、ラスタートは避けた方が良いと言わ れたので、海岸縁を制圧していた。専恣を西に抜けると大きな湖があったので一休みしたが、そこがラスタートの領土だったらしい。
遠くに 騎馬の姿は見えていた。みな、それに向かってキラ・シ礼をし、あちらも似たような礼を返してきた。そこにいたのは一晩だ。寝ている間も襲っては来なかった し、出立しても追っては来なかった。とにかくあの領域には入るな、と雅音帑が言っていたのでガリ・アも興味は無かったのだ。
その時はただ、キラ・シの新年を山の上で過ごしたかった。時間が差し迫っていて、早く山に昇りたかったのだ。襲ってこられたとしても、応戦せずに逃げただろう。新年を祝う方が優先だった。
高い山で日の出を眺めた。苦い水の湖の傍で初飯をした。そこにマリサスが国を構えていたなどと、知る由も無かった。
「ラスタートは強いです。けれど、彼らは煌都を攻めては来ない。なぜだかわかりますかな? 彼らは領土を守ることはできても、国土を守ることはできないからです。
我々 はラスタートと一括りにしていますが、あの領土には数十の部族があると聞きます。それぞれが自分たちが生きるために他部族と取り決めをし、あの広大な原野 にぽつりぽつりと生活しております。彼らは特別な場合でない限り集まったりしません。数百、多くて二千ぐらいの部族が悠々と移動しながら生きています。
人間がその数なら、法律は必要ないのです。してはいけないこと、を全員が熟知しているからです。そこはキラ・シも一緒でしょう? これをすれば決闘になる。だからしない。
それはなぜですか? その決闘になることをすれば必ず発覚するからです。
人数が少ないから、騙し通すことができないのです。
けれど、煌都は違います。他の国は違います。煌都で二十万人の人間が一ヶ所で住んでいます。そうなると、残念ながら罪を冒すことは簡単なのです。
人間の数が少なければ、全員が同じぐらいに働き、隣の人が働いていることを知っているでしょう? だから、誰かが怪我をして働けないとしても、自分の狩った獲物をその人にわけあたえることは苦でも無いでしょう?
けれど二十万人の人間がいる場合。残念ながら、全員が真面目に働くわけではないのです。そして、働いていない者に、働いた者が自分の稼ぎを分け与えることは不可能です。
働かない者の数が違います。
働かない理由が正統で無いからでもあります。
与えられれば働かなくなるものがいます。だから、人間が多くなってくると、『働けない者』に『働ける者』が『与え続ける』ことは不可能になるのです。
法律、が必要になるのです。
キラ・シは大陸を征圧して、大陸の人間を治める気はあるのでしょうか?」
「人間を治める? 人間が人間を治めるなど、あってはならないことだ。人間を治めるのは神だけだ」
「それは、少数民族であるあなた方の間でしか通用しません。大陸に、神はいません。
神がいない、というのは語弊がありますが、神が人間を助けてくれることはありません。人間は自分たちで自分たちを助け、自分で自分を護らなければなりません」
「それは俺たちも一緒だ」
山の神とて、人間を助けたりはしない。
「いいえ、違うのです」
「何が違う」
「強さが、違います」
辛巳はル・アの瞳を見て、言い含める。
「キラ・シは自分で自分を守るために全員が強い」
「当然だ。全員戦士だから」
それがキラ・シの誇りでもある。
「大陸の人間は全員が戦士では無いのです。農業に従事するもの、商売に従事するもの、他人の世話をするもの、戦士以外は、みな、弱いのです。
弱いから、襲われれば、死ぬしかないのです。けれどその弱い者たちがいなければ、生活はできないのです」
辛巳は大きく手を振って、ル・アの注意を引き続ける。
「毎日、一日中農業をしている農民がいなくなれば、食べ物ができません。一日中機を織る者がいなければ服が手に入りません。一日中食べ物を売っているものがいなければ食べ物が手に入りません。大陸の人間は分業が成り立っています。
全員が戦士であることを辞めたがために、食料の入手確率が増え、豊かな生活ができるようになりました」
「キラ・シだって貧しいわけじゃないっ!」
「それは心が、でございますよ。毛皮を適当につないだ服を何年も着続け、木の実をとり、とった獲物だけで生活する。それは、富める生活とは言えません」
「俺たちは自分たちが貧しいなんて考えたこと無いっ!」
「考 えたことが無いから気づかないだけです。あなたは今、大陸の服を着ていますね。着心地が良いでしょう? あなたが着ていた服はどうでしたか? 毛皮を重ねただけの服です。また着たいですか? この服が着心地が良いのは、服を作るのを専門にする者が作っているからです。あなた方が大陸の酒が美味い、というのも、酒だけを作っているものが作ってい るからです。専門化すれば、技術は向上します。あなた方が戦士として専門化しているがために、誰よりも強いのと一緒です。
あなたがたは戦いの専門家なのです。
けれど、だから、食事を作る専門家ではありませんし、服を作る専門家でもありません。
あなたがたは戦いながら、狩りをしながら、自分の服を作らなくてはいけませんでした。
け れど部族の中で服を作る専門の人間が一人いたらどうだったでしょう? 彼は戦わないけれど、あなたがたにこういう服を毎日作ってくれます。けれど、毎日服を作っているので鍛練していません。彼は弱いです。けれど、彼が弱いか らと言って、あなたは彼を軽蔑しますか? あなたに着心地の良い服を作ってくれる彼を、戦が起こったら護りませんか?」
それは、常々ル・アも考えていたことだった。
キラ・シの『強さ』だけを機軸にする思考に、無理があるとは思っていたのだ。

「大陸の人間はそういう考えで成り立っています。
戦をしない人間が専門になにかをしてくれます。だから、戦ができる人間は彼らを守るのです。
そして、戦うことを専門とした人間は軍人と言われ、あなた方と戦っています。
そして、この大陸を征圧したなら、あなたがたはとても贅沢な暮らしができるでしょう。いままであなたがたがしていた食料の調達、衣服の調達を全部他人がしてくれるからです。
けれど、あなた方はその彼らを守る責任が出てくるのです。
楽 をして他人からものを奪おうとするものたちから、その専門家たちを護らなくてはなりません。法律が必要なのです。そして、彼らを守るためには『銭』が必要 になります。その銭は彼らから徴収しなくてはなりません。彼らはあなた方が自分たちを護ってくれる代償として『税金』を払います。そのお金であなた方は彼 らを守るのです」
『銭』自体キラ・シには無い。辛巳が最初に商売を持ちかけてきた時は、辛巳が考慮してくれたのだろう、物々交換が成り立った。そのうち、ル・アは彼にとくとくと大陸の摂理を教えられ、『銭』の必要性を叩き込まれたのだ。
戦だけでも面倒臭いのに、『銭』のことを考えると頭が割れそうだった。
「面倒くさいと思うでしょう?
そんなことしたくないでしょう?
今のまま、全員で戦って、着の身着のままで暮らしたいでしょう?
だから、ラスタートは煌都を攻めてこないのです」
ル・アがいやそうな顔をしたのをみて、辛巳はゆっくりと何度も頷いた。
「自分たちに政治ができないのを知っているからです」
『政治』という単語を、ル・アはこのとき初めて聞いたのだ。
「自分たちの国すら作れない彼らに、他人の国をどうこうなどできるはずがありません。彼らはたまに、煌都からものを盗んでいく以外、何もできないのです。
あなたがたは大陸を制圧して『国』を作るのですか? それとも食いつぶしてまたよそに行くのですか?」
辛巳の言葉に、ル・アはすぐ返答ができなかった。
食いつぶしてよそに行く、という言葉が、今でもひどくル・アの印象に残っている。
大陸に降りてからは、その国の食料を食い尽くしているような気が、ル・アはしていた。
キラ・シは総勢二〇〇人しかいない。だから、全員が腹一杯食べたとしても、二万人を抱える町では痛くもかゆくもない。
山では客は珍しい。
だから、財産を投げ打って歓待する。
だからこそ、客は出されたもの全部を食べてはいけない。その家の食料を食いつくし、その家を滅ぼすことになるからだ。
キラ・シは大体、三の倍数でものごとをする。
客に出す肉の串も、一本の串に肉を三つ。もしくは三本ずつ出す。主の前に串がなく、自分の前に三本たてられたら、一本は主に返して客が二本を食べる。それが礼儀だ。
主の前に主の分の食料がある時は気にしなくていい。
けれど、大陸に降りてくるとその常識は当然、通じない。
出されたものがすべてかどうかがまずわからない。
征服者であるキラ・シが食べている間、被征服者は食べないことが多い。それは、食料がキラ・シに出した分しか無いのかどうかがわからない。
だから、ル・ア達は先に食料庫を探して、三分の二を食べ尽くす前にその町を出る。それぐらいの時に、車李王雅音帑から次の進軍候補地の地図が届くというのもあった。
食料の量が多いので非常に面倒くさい。それをル・アが全部任されていたりするのでいやでも計算が速くなる。
大陸を制圧すれば、この何十倍、何百倍の苦労がのしかかってくる。
それをル・アは実感していた。
父上は、どうなさる気なのだろう。
それは常々疑問だった。
車李の王に言いように動かされているような気がするのだ。

車 李の言う通り進めば進軍は容易だったようだ。だが、最初に降りてきた目的はなんだった? 女を確保するためだった。ならば、最初の町でのんびりしていれば良かった。なぜ撃って出た? 皇帝を殺してしまったから? 大陸を敵にしたから? ならば、なぜ大陸の雄である筈の車李はキラ・シに味方する?
ル・アは一二四一年に留枝でうまれ、四歳まで山でサル・シュに育てられて大陸に降りてきた。その頃にはキラ・シは南西から南をぐるっと回ってナガシュにいた。一年ほどそこで休んで、砂漠を避けて北西へと進軍した。
ル・アはある程度羅季語が喋られるようになっていたので、雅音帑とよく話をした。
特に雅音帑の夭折した一一番目の王子とル・アが同じ歳だと言うことで、気に入られたらしい。読み書きは雅音帑に教わったと言っても良いかもしれなかった。
山の長老と似たような歳の筈なのに、矍鑠としている彼を、当時はル・アも尊敬していた。山の長老は、すでに歩くこともやっとのありさまだったのだから。雅音帑の元気さにはキラ・シ全員驚いていた。ガリ・アが彼を長老のように接していたのでル・アもそれに倣った。
けれど何か、ル・アは腑に落ちなくて、雅音帑が聞くキラ・シの内情は、一切喋らなかった。
辛巳も言っていた。
「雅音帑王を利用するのは良いが、利用されすぎないように気をおつけなさい」
ル・アの心配は、彼も同じだったのだ。
「雅音帑王がキラ・シに協力する真意はなんだと思う?」
「乱世をキラ・シに平定してもらい、その後、蛮族打倒でキラ・シを放逐すれば、大陸は車李のものですな」
辛巳の言葉は、いつも端的だった。
彼の利益もその中にはあっただろうけれど、ル・アは、雅音帑よりは彼の方が信用できた。
キラ・シは『銭』を知らない。
辛巳が来てから他の商人たちも群がってきたが、殆どはキラ・シと商売できずに去った。
キラ・シは物々交換しか知らないから、『銭』での商売ができなかったのだ。意図せず、商人たちに大損をさせていたらしい。
辛巳とて、まだ未払いの会計があるという。けれど、そんなことを度外視しても、ずっとル・アに付き添ってくれていた。なんでも教えてくれた。
『銭』だけを教えて、自分の都合のよいように商品を売りつければ良いのに、計算方法や、数字の読み方をル・アに教えてくれたのだ。
知らない方が、自分に得な取引ができるのに。
「私は、あなたを『見つけ』たのですよ、ル・ア」
辛巳は良くそう言ってル・アに笑いかける。
「あなたは私の夢です。あなたが賢く成長して、大陸を治めてくれることが、私の夢です」
何を言っているのか、ル・アはわからなかった。五歳の、しかも蛮族の子供にどんな将来を描いていると言うのか。
けれど、辛巳はル・アにわが子のように接してくれた。
大陸の父親が子に諭すように、ル・アに読み書きそろばんをすべて教え、大陸の考え方も学ばせてくれた。
それは決して、大陸はこうだからこうしなさい、というものではない。「キラ・シはこうですよね? 大陸はこうなのです」そう言って、にっこりと微笑んだ。そのあとどうするかは、ル・アにゆだねて何も強制しなかった。
なぜ大陸の人間はこうなのか、なぜキラ・シの人間はこうなのか。ル・アと接しているだけなのに、一番キラ・シを理解してくれた大陸人でもあった。
否、キラ・シのことは何も知らなかっただろう。
ただ、一度もキラ・シの倣いを否定しなかった。「それはだめです」という言葉を、ル・アは辛巳から聞いたことが無い。
辛巳はル・アに会えたことを生涯最大の幸運だ、と言ってくれたが、それはル・アもそうだった。
彼に会えなければ、ル・アは未だに、『羅季語を喋ることができたキラ・シ『にすぎなかっただろう。大陸の考え方は理解できなかった筈だ。
だから、何度もキラ・シの戦士に教えて聞かせるのだ。
大陸の『銭』というものを。

赤狼に煽られし烈火の如く_弐 - 晶山嵐 同人サークル情報サイト 『GIREN-1』より。

商業誌では、最初に出てきた時と、真ん中あたりでしかルビが無いですが

私の同人誌では、見開きで初めて出た漢字は必ずルビをふっています。

なので、右ページがルビでいっぱい(笑)

 

三国志の小説を読んだときに、『これなんて読むんだっけ!』で読むのがいつも止まったため

自分の小説でそんなことしたくなかったので。

今回はルビを振っていませんが、雰囲気で流してください。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

これも、赤い部分以外は全部『情景』なんですが、殆どが『セリフ』なんですよね。

 

一つ前の、たんたんと地の文で『説明』されたより読みやすいと思いませんか?

私は思います。

 

『セリフ』というのは『すでに発された言葉』なので『情景』でしかないのですが

語り手の『感情』がそこに付随するんですよね。

 

これを書いたときに、私も気づいたんです。

赤狼の小説、説明多すぎ、って(笑)

 

でも、オリジナルだとどうしても説明過多になってしまう。

だって、リアル地球と違うんだから仕方ない。

筆者はそう思うけど、読んでくださるかたにそんなのは関係ないんですよね。

 

読みやすいかどうか。

それが、小説のすべてだと、私は考えています。

 

ただし、そこには主観や好みがあって、一概に言えるものではないですが

最低でも『私には読みやすい』ものでないと、発表する意味はありません。

 

 

『説明』はしなければ世界がわからない。

ならば、『セリフ』で説明させたらいいんだと、

この記事を書いている今、はっきり自覚しました。

(昨日まで気づかなかった)

 

 

この間三年間小説を書いていませんでした。だから↑この文章は四年以上前のものです。

 

去年の夏から書き始めた連載の、エロ無し部分。↓(二次創作)

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感情部分とセリフを赤くしています。

 

「だがここは空港だ。シュテルンビルト市民の確率は、都市中心より低いだろう」
「ああ、そういう考え方もあるのかー……だよねー。今ここに居る人って、旅行に行くシュテの人か、お国に戻る人たちだもんねー。でも、出ないと仕方ないしー」
「だから、警備員を呼んでもらえばいいんだ」
「いーだろ、そこまでしなくてもー」
ライアンが、カツカツと廊下に歩いて出た。
「待て、おいっ」
「キャーッ! ライアンっ! やっぱりいたーっ!」
「ライアンっライアンっ!」
「GRっGRっ!」
「コンチまで同じ飛行機っ! サイコーッ!」
廊下に半身出たライアンにファンが手を伸ばした。フラッシュがたかれ、あちらこちらで写真を撮る音がする。
その前にアントニオが駆け出してバリケードを張った。
「ライ恋っ! でけぇっ!」
「すげっ、マジカッコイイ、ライ恋っ!」
インターネット上の噂を知らないアントニオは『ライ恋』と言われて自分だと連想できず、何も反応しなかった。
「ライ恋発見! 集合っ!」
だが、ナニカの号令がアントニオに聞こえ、聞き慣れた金属音がライアンに聞こえた。それは、軽機関銃をスタンバイさせる音だ。
ライアンとは逆に、アントニオは声に注目した。集合? この状況でまだ集合って、何が? もっと人を呼ぶということか?
ライアンは咄嗟にアントニオの腕を引っ張ってラウンジへと続く廊下に駆け戻る。
「警備員を呼べっ! AK……マシンガン持ち込んだ奴がいるっ! 警察にも連絡しろ!」
ライアンが中の係員に叫んだのと、アントニオが、痣が付くほど引っ張られて体勢を崩したのと、轟音は、同時だった。
ライアンが廊下に出てから五秒も経っていない。
ライアンが廊下に駆け戻った一秒後、アントニオは『集合』を叫んだ者を見つけた。彼はトランシーバーを投げ捨て、鞄から大きな黒い機械を取り出して構えたのだ。
機関銃? アントニオにも、それだけは見て取れる。
撃つ? 撃たれる? 俺が撃たれる? ライアンはどこに? 俺の後ろ? 俺が避けたら?
咄嗟に、アントニオは故意に発動したが、それより機関銃の弾は早かった。
手芸の針や、点滴の針ぐらいのスピードならば、『刺さってすぐ』に硬化するが、銃弾はそのスピードが違う。
体の中を鋼鉄が通りすぎた感触に、アントニオは全身を硬直させた。
誰目当てだ? どちらにしても、この通路から入れさせなければ、ことは済むのか?
悲鳴も、銃声も、アントニオには聞こえなかった。まるでスローモーションのように世界が止まって見える。
自分の腕を掴んでいるライアン。その黄金の背中。
彼の指の熱と、先程まで感じていた痛みが、硬化能力発動のために感じなくなる。
ライアンの熱が、遠く、なる。
ライアンを抱き込むべきか、突き飛ばすべきか、アントニオは一瞬迷って、全力で突き飛ばした。
このマシンガンの狙いは自分だ、とわかったからだ。
ライアンには当たらない角度で撃っている。
ライアンに引っ張られてアントニオは廊下に二歩、下がっていた。だから、アントニオに跳ね返った弾は全部廊下の壁に突き刺さっている。アントニオが完全に廊下から出ていれば、まわりに居た人たちに跳弾が当たって大惨事になっただろう。
狙いは俺? なぜ?

アントニオが考えようとしても、銃弾の衝撃で全身が震え上がって何も思いつかない。
車 を潰す油圧式の大型機械に腕を突っ込んで無事なことは確認していたが、弾丸という小さなものをこれだけの威力で大量に撃たれ続けた経験など、無い。小さけ れば小さいほど、突き刺さる衝撃は強く、この連撃では皮膚一枚傷ついてはいないが、平静に呼吸ができるような軽い衝撃でも無かった。大体、最初の三発が貫 通している。
アントニオが硬化できるのは『皮膚』だけで、『粘膜』や『粘膜性皮膚』などは硬化しない。すでに空いている『傷口の中』は『皮膚』ではないから、そこに弾丸が当たれば傷は広げられてしまうのだ。
「お前ら顔出すなよっ! ダーリンっ!」
ライアンがラウンジにいる人たちを奥に押し込めながら、床に手をつき発動した。入り口を塞ぐように大の字に立っているアントニオも含めて10メートル四方の重力を増加させる。ライアンが廊下に出てから七秒後。攻撃をうけて三秒しか、まだ経っていない。
まだ三秒。
だが、毎分600発撃てるライフルだ。すでに30発は撃たれている。あたりは穴だらけだ。
アントニオが発動すれば弾が刺さらないのだから全部跳弾になる筈なので、ライアンが重力を掛けて弾丸を床に縫い止めた。その力を増大させて、襲撃者を大理石の廊下に圧し伏せる。それと前後してアントニオも床に倒れ込んだ。同時に、青い燐光が消える。
「ライ恋死んだーっ! やったぜっ! ライアンっ! ライアーンッ! もうお前を殴る奴はいねーっ! 安心しろーっ!」
襲撃者が笑いながら怒鳴っていた。
俺の狂信者かっ? なんでシュテに沸いて出た?」
ライアンのネクスト能力は、手をついた平面に対して重力を増加させる。壁を触れば壁に向かって横に重力を発生させられる。だが、それは手を触れているときだけだ。指をつけたままでも、移動してしまえば発動は一瞬解ける。
ラ イアンが廊下に下がったあの一瞬で攻撃してきたことを見ても、この襲撃者は攻撃に慣れている。この状況での『一瞬』は、また狂信者に発砲させることになる だろう。ライアンからはよく見えないが、倒れた狂信者の銃口は、こちらに向いているようだ。すでにアントニオは発動を解いているから、今撃たれれば即死は 間違いない。警備員が来るまで、ライアンは動けなかった。引き金を引けないほど重力を掛け続けなければ、アントニオが殺される。
三メートル先にアントニオが倒れているのに、抱き上げることができない。
顔も見えない。
発動していないのは、もう襲撃者が撃たないと安心しているのか、気絶しているのか、発動するだけの気力が無いのか。
死んで、いるのか。
「ダーリンっ! 怪我はないよな? ダーリンっ! ちょっとぐらい動けるだろっ! 合図しろよっ! ダーリンっ? ダーリンっ!」
床にくずおれて、服から硝煙を舞上げているアントニオは、微塵にも動かない。
募る不安の中、ライアンは見つけた。
ラウンジに続く廊下の壁が汚れている。銃痕と共に血が飛び散っていたのだ。血は少しでも広域を汚すが、この量は一滴や二滴ではない。
高さ的にはアントニオの胸の辺り。アントニオの立ち位置より後ろでライアンより前の壁。すでに、アントニオの黒革のジャケットは背中の穴が繋がって、ボロキレというより、幾重にも巻かれた鉄条網のように見えた。その背中からの出血は見られない。
ア ントニオがバイクで事故に巻き込まれたのはたった三週間前だ。普通に献血する400ミリリットルの出血でも、赤血球は回復しない時間。それを1000ミリ リットル以上出血した。アントニオが現時点で健常な筈が無い。その上でまた出血。ダメージが今回の出血量以上であることは推し量れる。
アントニオは撃たれている間、ずっと入り口に立っていた。その後ろに血がしぶいているということは、かすった銃弾が血を連れて壁に激突したのか、貫通したのか、だ。
注射針は自動発動で刺さらないと言っていたが、自動小銃の弾は秒速1000メートルを越えるスピードだ。比べ物にならない。
貫通、したのだ。
アントニオが発動する前に。
どこを?

ライアンの顔から血の気が引いていく。床についている指が痺れ始める。 

「【牛獅子】セーフセックス2−23 ハリケーン」/「晶山嵐」の小説 [pixiv] より。

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一人称をたくさん書いてきたのもあって、かなり文章が軟化したと思うんです。

 

ただ、これで春秋戦国時代の小説を書くとどうかと思いますが(笑)

 

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  • 説明は淡々と。
  • 感情は爆発するように。

これを繰り返して、文章に緩急をつけています。

 

 

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『漫画を小説化したように描く。キャラのアップを描いたらロングを描くように、感情を書いたら情景を書く。情景を書いたら感情を書く』この情景と感情、具体的にはどのような描写と考えたらよいのでしょうか?

上記質問への回答でした♪

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エンジョイ! & サンキュー♪

【この記事を書いた日 2015/04/17 16:52 】

 
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